2010-01-01から1年間の記事一覧

『ゴリラーマン』(さよならゴリラーマン編)発売

『ゴリラーマン』(さよならゴリラーマン編)発売。 完結。ゴリラーマン さよならゴリラーマン編 (講談社プラチナコミックス)作者: ハロルド作石出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/12/22メディア: コミック購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (…

最新版PDF「亀山郁夫訳『カラマーゾフの兄弟』がいかにひどいか

本拠地としてのHP「連絡船」におけるPDF版「亀山郁夫訳『カラマーゾフの兄弟』がいかにひどいか」を更新しました(単に開くのすら、えらく時間がかかるかもしれません)。この数ヶ月のうちにパソコンが壊れ、いままでの原稿データの修復もしなくてはな…

『ゴリラーマン』(堂上商業はこわいよ編)発売

『ゴリラーマン』(堂上商業はこわいよ編)発売。 12月22日に出る次の巻 ── 「さよならゴリラーマン編」 ── で完結です。「さよなら」なんてやめてくれよ。ずっと読んでいたいのになあ。本当に悲しい。ゴリラーマン 堂上商業はこわいよ編 (講談社プラチ…

『友達100人できるかな』(4)

とよ田みのる『友達100人できるかな』の第4巻がいよいよ来週月曜に発売です。 友達100人できるかな(4) (アフタヌーンKC)作者: とよ田みのる出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/11/22メディア: コミック購入: 1人 クリック: 39回この商品を含むブログ (…

「自尊心の病に憑かれた」読者にアリョーシャは見えない(7)

さらにもうひとつ。 「それとそっくり同じことを、と言ってももうだいぶ前の話ですが、ある医者がわたしに語ってくれたものです」長老が言った。「もう年配の、文句なしに頭のいい人でしたがの。あなたと同じくらい率直に話してくれましたよ。もっとも、冗談…

「自尊心の病に憑かれた」読者にアリョーシャは見えない(6)

アリョーシャがどうやって自己に淫しているひとびとに接するのか? あたかも彼らが自己に淫していないかのように接します。彼は、彼らから、自己に淫していない彼ら自身を引き出します。彼は、自己に淫して苦しんでいた彼らがその苦しみを脱するとき、あたか…

「自尊心の病に憑かれた」読者にアリョーシャは見えない(5)

ちょっと前に引用した最先端=亀山郁夫の文章に、これがありました。 あらためて繰り返すことになるが、「第一の小説」においてアリョーシャは、必ずしも主人公と呼ぶことができるほど活躍しておらず、一種のトリックスター的な役割に甘んじている。その彼が…

「自尊心の病に憑かれた」読者にアリョーシャは見えない(4)

もうちょっとわかりやすいように、ここで私は「自尊心の病に憑かれた」ひとたちのことを強調してみます。「自尊心の病」の重症・軽症の程度は、彼らがどれほど自己にしがみついているか、どれほど自己にインしているかということでも測れるでしょう。「イン…

「自尊心の病に憑かれた」読者にアリョーシャは見えない(3)

小説『カラマーゾフの兄弟』において描かれているのは、人間が神の存在なしには生きていけないということです。人間は自分たちだけでなどやっていけません。神の存在を認める認めない、あるいは、神の創ったこの世界を認める認めないなどということの決定権…

「自尊心の病に憑かれた」読者にアリョーシャは見えない(2)

いってみたいことはいくつもあるんですが、アリョーシャが見えない読者、「自尊心の病に憑かれた」読者は、たとえばゾシマ長老に過剰な期待を寄せるんです。最先端=亀山郁夫の繰り返す文句「聖性」などがその典型です。ゾシマに「聖性」があったり、彼が「…

「自尊心の病に憑かれた」読者にアリョーシャは見えない(1)

萩原俊治氏の「こころなきみにも」における最先端=亀山郁夫批判をずっと ── 何度も、繰り返し ── 読んでいますが、最近までどうしてもわからないことがありました。 ドストエフスキーの読者には自明の事柄だが、ドストエフスキーの作品のプロット(諸事実の…

「些細なことながら、このようなニュアンスの違いの積み重ねによって読者は、少しずつ、しかし確実に原典から遠ざけられて行く。」

驚いたんですが、いま「google」で「亀山郁夫」と入力して検索すると、トップに表示されるのはこういうサイト群なんですね。 ○亀山郁夫 ── Wikipedia ○亀山郁夫とは ── はてなキーワード ○亀山郁夫の傲慢 ── こころなきみにも(萩原俊治) ○連絡船 ── 亀山郁…

Sting - Fragile

「些細なことながら、このようなニュアンスの違いの積み重ねによって読者は、少しずつ、しかし確実に原典から遠ざけられて行く。」

六月からずっと停滞しているこの最先端=亀山郁夫批判ですが、いま、昨年に書いた『カラマーゾフの兄弟』についての文章のつづきに手をつけようとしながら、その前に予定外の文章を書きつつあるのに、ここでまたさらに予定外の一文を書かなければならなくな…

Valentin Silvestrov

Bagatellen Und Serenaden (Ocrd)アーティスト: Valentin Silvestrov,Christoph Poppen,Munich Chamber Orchestra,Alexei Lubimov出版社/メーカー: Ecm Records発売日: 2007/09/18メディア: CDこの商品を含むブログ (1件) を見るhttp://tower.jp/item/231247…

今後の予定

最後に最先端=亀山郁夫批判の文章を更新してから、大分時間がたってしまいました。ともあれ、その間も私はずっと考えつづけていましたし、怒りと嫌悪感との格闘もしていました。まもなく最先端=亀山郁夫批判の文章のつづきをUPすることになります。 今後…

池谷薫『蟻の兵隊』文庫化!

池谷薫『蟻の兵隊』文庫版(新潮文庫)が発売になりました。蟻の兵隊―日本兵2600人山西省残留の真相 (新潮文庫)作者: 池谷薫出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2010/07/28メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 7回この商品を含むブログ (6件) を見る もちろん映…

「些細なことながら、このようなニュアンスの違いの積み重ねによって読者は、少しずつ、しかし確実に原典から遠ざけられて行く。」

たまたま読んだ文章ですが、とても興味深い内容だったので、紹介しておきます。杉山茂樹による「W杯日本代表は正々堂々と全敗せよ」(「Voice」二〇一〇年七月号 PHP研究所) http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20100611-00000001-voice-po…

「些細なことながら、このようなニュアンスの違いの積み重ねによって読者は、少しずつ、しかし確実に原典から遠ざけられて行く。」

私がブログ「連絡船」上に「翻訳の問題 ── 『赤と黒』、『カラマーゾフの兄弟』」という文章を公開したのが二〇〇八年六月十九日でした。で、その次の文章 ── 七月十三日公開 ── からはもう最先端=亀山郁夫の翻訳を具体的に批判したんですね。つまり、私が…

”I am thirsty still.”

"He is here. I have found Him.The child has become a man.And the man, I know it now, is the Son of God,The promise is true.""Happy Balthasar.Life has answered you.""Life has been answered.God has answered it.Come,Come with me.""When the Ro…

「些細なことながら、このようなニュアンスの違いの積み重ねによって読者は、少しずつ、しかし確実に原典から遠ざけられて行く。」

最先端=亀山郁夫の仕事がいかにひどいかを知っている者にとって、朝日新聞・近藤康太郎による「【カラマーゾフの兄弟】視界開けた、古典は新しい」(二〇一〇年六月十三日)ほど愚劣で悲惨な記事はありません。記事が誤訳問題にまったく触れないでいたなら…

「些細なことながら、このようなニュアンスの違いの積み重ねによって読者は、少しずつ、しかし確実に原典から遠ざけられて行く。」

東京書籍とのやりとりはとんだ寄り道でした。思い出しましたが、私は「現代思想」四月号増刊「総特集=ドストエフスキー」における最先端=亀山郁夫訳「チーホンの庵室で」のひどさを指摘していたんでしたっけ。 しかし、もう少しだけ寄り道をしておきましょ…

Fallen Angel by King Crimson [with lyrics]

Shaham - Sibelius Violin Concerto in Dm 4 of 4

昨日の今日ですが、数時間前、私が自分の勤めている書店で二日分 ── 私は昨日休みだったので ── の伝票整理をしていましたら、そのなかに、次に引用する一枚の紙が綴じられていました。どうやら、これは昨日届いていたようなんです。昨日、私が出勤して、こ…

『10代をよりよく生きる読書案内 海外編』をめぐって東京書籍とやりとりをしているうちに、ほぼふた月が過ぎてしまいました。最後に私からメールを送ってからも、すでにひと月。とはいえ、すでに「やりとり」は途絶えているでしょう。東京書籍からは「回収」…

本日発売 今井哲也『ハックス!』第4巻

(アフタヌーンKC)" title="ハックス!(4) (アフタヌーンKC)">ハックス!(4) (アフタヌーンKC)作者: 今井哲也出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/05/21メディア: コミック購入: 15人 クリック: 175回この商品を含むブログ (37件) を見る 完結です。今井哲也く…

Traveling Wilburys

The Doors - When The Music’s Over

1988年、私はこのヴォーカリスト=ジム・モリソンの墓に行きましたっけ。 2010年、その私が亀山郁夫批判をしているわけです。なんと愚劣で窮屈な現在。

David Gilmour in Royal Albert Hall