2007-12-01から1ヶ月間の記事一覧

(一六)

スザンネ・ビア監督の映画『ある愛の風景』を観ました。この監督の作品は、ちょっと前に『アフター・ウェディング』を、二〇〇四年には『しあわせな孤独』を観てもいて、今回もそのつながりで観たんです(もっとも、『アフター・ウェディング』は『しあわせな…

(一五)

さて、前回のあまりにも引用の分量の多い ── 私自身のことばのあまりにも少ない ── 文章のつづきを書きながら、自分で違和感をおぼえ、自分でいらだっています。私はどうやらあれらの引用をまるで他人事のように、ただ撒き散らした・放り出した・ぶちまけた…

なんですか、これは?

いまアマゾンでヴォネガットの著作をチェックしていて、驚きました。 『スローターハウス5』(早川文庫)が最低価格1,199円。 『パームサンデー』(早川文庫)が33,500円。 『母なる夜』(早川文庫)が12,799円。 なんですか、これは?

(一四)

前回、私はキルケゴールの名を引いて、アリョーシャ・カラマーゾフの「謙遜な勇気」といいましたが、それはこういうことなんです。 いまここに一人の貧しい日傭取りと史上に類のない程の強大な権力をもった帝王とがいるとする。この無上の権力をもった帝王が…