NHK ETV特集「神聖喜劇ふたたび」


 先日ここで書いた四月十三日放映のNHK「ETV特集」について、たとえば「Yahoo!テレビGガイド」には現在こういう紹介文が掲載されています。おそらく、この文章はNHKが原稿を書いて、様々のテレビガイドに提出しているはずだと思うんですが、感心しませんし、誤りもあります。

 戦後文学の金字塔といわれる長編小説「神聖喜劇」。作家・大西巨人長崎県対馬での軍隊経験をもとに、陸軍内部の理不尽さをあぶり出した巨編だ。2006年に漫画化、若者を中心に支持を得て日本漫画家協会賞手塚治虫文化賞を受賞、脚光を浴びた。91歳でなお創作意欲の衰えない大西。番組では大西の原点ともいえる対馬への旅を追い、朗読劇で「神聖喜劇」の世界を描き、闘い続ける老作家の姿を見つめる。【出演】西島秀俊ほか


 大西巨人は「91歳」ではありません。彼は一九一九年八月生まれ。現時点で八十八歳。


 四月十日追記。
 そもそもNHKが番組公式サイト(http://www.nhk.or.jp/etv21c/index2.html)で「大西は現在91歳。」と記述していますね。単純に紹介文だけが誤っているにすぎず、実際の番組のナレーションなり、字幕なりは正確であることを祈ります。