塩野七生と慰安婦問題


 女たちの戦争と平和資料館(wam)のツイート
 https://twitter.com/wam_peace/status/518358786696704000

文藝春秋塩野七生氏へ公開質問状送付】『文藝春秋』10月号掲載の「慰安婦誤報」は歴史的事実を無視した虚報につき、質問への回答と記事の撤回を求めます→ http://wam-peace.org/20141004/


 さらに上記リンク先の文章から塩野七生への質問を引用すれば、

質問1
あなたは、朝日新聞の検証記事に出てくる強制連行を示す公文書に関連して、「インドネシアではオランダ人も慰安婦にされた」という部分に強く反応し、こう書かれています。

われわれ日本人にとって、欧米を敵にまわすのは賢いやり方ではない。オランダの女も慰安婦にされたなどという話が広まろうものなら、日本にとっては大変なことになる。そうなる前に手を打つ必要がある。


あなたは、1990年代の初めにはオランダ人の「慰安婦」被害者が名乗り出て、日本政府を訴える裁判を起こした女性もいたことを全くご存知ないのでしょうか?


 さらに

オランダ女性の「慰安婦」被害はすでに90年代に欧米諸国にも知られていましたが、2007年には米国、カナダ、オランダの下院、欧州議会などが相次いで日本政府に対して「慰安婦」問題の早期解決を求める決議を採択しています。ただしこれは「オランダの女も慰安婦にされた」からではありません。第1次安倍政権で安倍首相が、「官憲が家に押し入って人さらいのごとく連れて行く、狭義の強制連行はなかった」と発言したことが発端でした。それは、「慰安婦」被害を「連行における強制の有無」に矮小化し、連行時に軍や官憲による強制がなければ、女性がどのような非人道的な性暴力を受けようが知ったことではない…といわんばかりの安倍首相の、そして彼を支持する日本人の人権感覚の欠如が問われたものでした。つまり、あなたが問題視した「強制連行を、狭い意味と広い意味に二分」した張本人は安倍首相であって、朝日新聞ではありません。


 ここで、上記引用の一部を強調しておきましょう。

それは、「慰安婦」被害を「連行における強制の有無」に矮小化し、連行時に軍や官憲による強制がなければ、女性がどのような非人道的な性暴力を受けようが知ったことではない…といわんばかりの安倍首相の、そして彼を支持する日本人の人権感覚の欠如が問われたものでした。つまり、あなたが問題視した「強制連行を、狭い意味と広い意味に二分」した張本人は安倍首相であって、朝日新聞ではありません。


 そうして、塩野七生へのもうひとつの質問

質問2
あなたは「当事者本人の証言といえども頭から信ずることはできないという人間性の現実」に言及していますが、あなたは被害者の証言をこれまでに聞いたり読んだりしたことがありますか?


 私は塩野七生の著作をひとつも読んだことがありません。ただし、十年ほど前に一度(書店員として)挨拶程度にしゃべったことはあります。いやはや、こんなひとだったのか。最低だ。